福岡高等裁判所 昭和28年(う)275号 判決
しかし、公衆の飲料の用に供する水道の設備である以上、それが量水器であると、鉛管であると否とを問わずいずれも公衆の飲料に供する浄水の水道と解することは、公衆衛生の見地から人の健康を保持するために制定された刑法第百四十二条乃至第百四十七条の立法精神に最も適合するものといわなければならない。しかして原判示第二事実中水道損壊の事実は被告人は昭和二十七年八月十六日頃佐世保市八幡市五十七番地西正祐方附近水道に敷設してあつた同人保管にかゝる水道量水器一個を取りはづした外原判決末尾添付犯罪一覧表のとおり各水道に附設してあつた水道量水器を取りはづしたというのであるから同事実はまさしく公衆の飲料に供する浄水の水道を損壊したものに外ならない。従つて原判示第二事実の成立を認め、同事実中水道損壊の点につき各刑法第百四十七条、窃盜の点につき各二百三十五条をそれぞれ問擬した原判決は正当で原判決には所論のように法律の適用を誤つた違法がないので論旨は理由がない。
(後略)